20世紀日本人名事典 「坂三郎」の解説
坂 三郎
サカ サブロウ
江戸時代末期〜大正期の茶業指導者 静岡県議。
- 生年
- 弘化1年12月2日(1845年)
- 没年
- 大正10(1921)年12月22日
- 出生地
- 駿河国沼津町(静岡県沼津市)
- 経歴
- 駿河国沼津町で茶商を営む坂家の養子。文久1年から養家の茶園を経営するようになり、山城や近江から茶師を招いて積極的に宇治茶の製法を取り入れ、その普及に尽くした。明治9年江原素六や依田治作ら沼津の実業家たちとはかって叢流社(のち積信社)を設立、茶の再製とアメリカへの輸出を行い、一時は巨利を博した。16年に欠損が出た同社を解散して全国製茶先進会審査掛に就任し、17年には静岡県作業取締所役員となり横浜へ出張。以後、茶業組合中央本部横浜製茶検査所長、静岡県茶業組合連合会議所議員、茶業組合中央会議所議員などを歴任して製茶業の改良・発展に大きく貢献した。また沼津町議を経て、30年静岡県議になるなど、地方政界でも活躍した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報