坂奈井御厨・真弓御厨(読み)さかないのみくりや・まゆみのみくりや

日本歴史地名大系 「坂奈井御厨・真弓御厨」の解説

坂奈井御厨・真弓御厨
さかないのみくりや・まゆみのみくりや

[現在地名]松阪市阪内町

「神宮雑例集」には飯高いいたか郡の項に内宮領として真弓御杣の名がみえる。「神鳳鈔」には飯高郡に「杣二十丁真弓御厨」「坂奈井御厨五十丁」と二つの御厨名が連続して記されている。建武元年(一三三四)三月一四日付後醍醐天皇綸旨(黄薇古簡集)は、真弓御厨地頭職を波多野彦八郎景氏に安堵しており、以上の史料を通覧する限り、二つの御厨の間に関係を認めがたいが、伊勢国国宣案(光明寺古文書)

<資料は省略されています>

と述べ、真弓御厨に割注を付して「号坂奈井」としている。真弓御厨百姓らが悪党に同意して行う濫妨を止め、幸夜叉丸に沙汰居せよという内容であり、真弓御厨を坂奈井と号する主体はこの百姓らであったように読める。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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