精選版 日本国語大辞典「垂涎」の解説
すい‐ぜん【垂涎】
① 涎(よだれ)をたらすこと。また、たれた涎。
※玩鴎先生詠物百首(1783)海鰕「非三是折腰関二斗米一、唯因二借眼一飽二垂涎一」
※帰省(1890)〈宮崎湖処子〉七「葛粉団子(くずこだんご)と山芋汁は、其名既に山村美食家の垂涎を曳きぬ」 〔
記‐巻上〕


② ある物を手に入れたいと強く思うこと。
※日本道徳論(1887)〈西村茂樹〉一「地勢良好にして物産饒多なれば、西洋諸強国の久しく此国に垂涎するは至て明白なることなり」 〔新書‐匈奴〕
すい‐えん【垂涎】
※東京年中行事(1911)〈若月紫蘭〉三月暦「珍品数あるが中にも、最も人眼を引いて、骨董家をして垂涎(スヰエン)万丈ならしめたものは」
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