日本歴史地名大系 「垣花」の解説 垣花かちぬはな 沖縄県:那覇市旧島尻郡地区儀間村垣花儀間(じーま)村発祥の地。現在はカキノハナと読む。北から東は那覇港に臨む。麻姓田名家家譜によると、三山時代大里の大城(うふざとのうふぐしく)(現大里村)に拠った大城按司真武は、隣接する島添大里(しましーうーざとう)の按司に攻略され滅亡。その子真宗は落延びて玉城の垣花(たまぐすくのかちんはな)(現玉城村)へ、さらに当地下田原(しもたばる)へ逃れてきた。追って垣花の人々が一帯に集居して村落を形成したと伝える。なお宣徳元年(一四二六)尚巴志が明国へ派遣した使者の名に佳期巴那(かきはな)がある(「歴代宝案」第一集一六巻)。嘉靖元年(一五二二)建立の真珠湊碑(県立博物館蔵)の銘文に「かきのはなち」とみえ、いざというとき首里の軍隊と南風原(ふえーばる)・島添大里・知念(ちにん)・佐敷(さしち)勢は、真玉(まだん)橋を渡り下島尻とともに垣花に勢揃いするよう記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by