城北遺跡
しろきたいせき
[現在地名]深谷市堀米 前窪
妻沼低地の福川が形成した南北に長い自然堤防上に立地する。平成元年(一九八九)から翌年にかけて発掘調査が実施され、現地表(標高約三〇メートル)下の一・五―二メートルから古墳時代後期の竪穴住居跡一五七と祭祀跡五、同時期の古流路跡が検出された。竪穴住居跡内から出土した人骨と牛馬骨は全国的にもあまり類例がなく、人骨は集落南北両縁の四軒から検出された。確認できたのは小児一体を含む九ないし一〇体であるが、頭位や姿勢は統一されていない。死因は不明だが、いずれの遺体も床面直上からの出土で、屋根材の出土状況や覆土の堆積状況などからも上屋の架かっている時点で遺体が住居内に存在していたものとみられる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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