デジタル大辞泉
「執す」の意味・読み・例文・類語
しっ・す【執す】
[動サ変]
1 深く心にかける。執心する。しゅうす。
「わが心にも今ほどに―・することなしと大事にしてこの態をすれば」〈花伝・七〉
2 大切に扱う。
「代々の家督に伝へて―・せらるる重宝にて候ひけるを」〈太平記・九〉
3 敬意を表す。
「只今迄の慮外ども、御高免下さるべしと、地に跪き―・すれば」〈浮・禁短気・四〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しっ‐・す【執】
- 〘 他動詞 サ行変 〙
- ① 深く心にかける。執心する。執着する。しゅうする。
- [初出の実例]「昔より国々所々に多くの都を立てられしかども、此の如くの勝地はなしとて、桓武天皇殊に執(シッ)し思食されて」(出典:屋代本平家(13C前)五)
- ② 物事を大切にする。大切に扱う。
- [初出の実例]「御先祖累代の白旌(しらはた)あり、是は八幡殿より、代々の家督に伝て執(シッセ)らるる重宝にて候けるを」(出典:太平記(14C後)九)
- ③ 敬意を表する。おそれうやまう。尊重する。
- [初出の実例]「せんさくの時かくし候事、公儀をしつせざる故歟」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)四月八日)
- ④ とりつぐ。執奏する。
- [初出の実例]「朝廷へ聞えあげて、為朝勅免の事を執(シッ)し申されしかば」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)後)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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