基本再生産数・実効再生産数(読み)きほんさいせいさんすう・じっこうさいせいさんすう(その他表記)basic reproduction number / effective reproduction number

知恵蔵mini の解説

基本再生産数・実効再生産数

感染症流行する勢いや、それに対する対策を評価する際などに用いる指標の一つ。基本再生産数とは、ある感染症に対する免疫を全く持たない集団に対し、その感染症を最初に持ち込んだ一人の感染者が、感染力を失うまでに平均で何人に感染させるかを数値化したもの。一方実効再生産数とは、すでに感染が流行している段階での同様の数値を指す。免疫を持つ人が増えたり、ワクチンが普及したりすれば数値は下がり、収束に向かう。どちらの数値も計算方法は同じで、例えば全部で10人の感染者がいる場合に、各自が何人ずつに感染させたかを合計して元々の感染者数である10で割り、平均の数値を出す。1未満ならば感染の流行は拡大せず、1なら拡大も収束もせずに地域的に流行し続け、1より大きければ流行が拡大することになる。

(2020-5-14)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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