基礎科学(読み)きそかがく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「基礎科学」の意味・わかりやすい解説

基礎科学
きそかがく

応用科学と対置される用語で、実用上の目的から独立し、真理の探究そのものが目的とされる。宇宙や物質の究極の姿を、当面の実用を前提とせずに探究している天体物理学や素粒子論などがそれにあたる。しかし現実には基礎科学と応用科学の区別は絶対的なものではない。たとえば電子工学や薬の生産などでは、基礎研究の成果が密接に開発研究と結び付いている。そうした科学に直接基礎を置くいくつかの技術においては、基礎科学の成果は直接、応用科学の体系に組み込まれる。直接的な応用を意図しない基礎科学の成果は人類の知的財産であるとともに、思わぬところで革新的技術のシーズ(種)になることが知られている。科学・技術政策が短期的な視野の産業振興型にとどまらない視点がつねに求められている。

[髙山 進]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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