堀口由己(読み)ホリグチ ヨシキ

20世紀日本人名事典 「堀口由己」の解説

堀口 由己
ホリグチ ヨシキ

大正・昭和期の気象学者 神戸海洋気象台長。



生年
明治18(1885)年9月15日

没年
昭和34(1959)年1月17日

出生地
岐阜県

学歴〔年〕
東京帝大理科大学実験物理学科〔明治44年〕卒

学位〔年〕
理学博士〔大正8年〕

主な受賞名〔年〕
帝国学士院賞恩賜賞〔昭和4年〕「極東台風論」

経歴
明治44年測候所技師となり、津測候所長を経て大正2年神戸測候所長。8年中央気象台技師兼任となり、岡田武松と海洋気象台創設に尽力、9年8月海洋気象台兼任となった。この間太平洋天気図作成、梅雨、台風の研究を続け、13年8月沖縄付近に10日間停滞した沖縄台風について詳細な解析を行い「極東の台風論」にまとめた。昭和14年神戸海洋気象台長兼大阪管区気象台長、太平洋戦争中は陸軍技師となり昭南軍政監部付の気象局長として南方軍政地の気象を担当した。22年退官。著書に「台風」。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

関連語 学位 学歴

日本大百科全書(ニッポニカ) 「堀口由己」の意味・わかりやすい解説

堀口由己
ほりぐちよしき
(1885―1959)

気象学者。岐阜県の生まれ。1911年(明治44)東京帝国大学を卒業。津測候所および神戸測候所の所長を歴任し、1939年(昭和14)岡田武松の後を継いで神戸海洋気象台台長となった。台風論の権威者で、1924年(大正13)8月、約10日間沖縄付近を彷徨(ほうこう)したいわゆる沖縄台風について詳細に研究し、以後、台風について一連論文を発表した。のちにこれを『極東颱風(たいふう)論』にまとめ、この業績により1929年学士院賞を受賞した。第二次世界大戦中は昭南(シンガポール)軍政監部付となり、気象局長として南方の気象業務を指導した。

根本順吉

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「堀口由己」の解説

堀口 由己 (ほりぐち よしき)

生年月日:1885年9月15日
大正時代;昭和時代の気象学者。神戸海洋気象台長
1959年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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