堆紅(読み)ツイコウ

デジタル大辞泉 「堆紅」の意味・読み・例文・類語

つい‐こう【堆紅】

彫漆の一。朱漆何度も厚く塗り重ねる過程黒漆の層を入れ、彫り目の断面の朱色地に黒い筋が表れるようにしたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「堆紅」の意味・読み・例文・類語

つい‐こう【堆紅】

  1. 〘 名詞 〙 漆芸技法一つ。漆に砥粉などを混ぜて文様を盛り上げ、堆朱(ついしゅ)に似せて作ったもの。中国では仮剔紅(かてっこう)・罩紅(とうこう)といい、木彫に漆を塗ったものも含まれる。日本では彫漆の一種として用いられている例もある。
    1. [初出の実例]「九蓮糸。堆朱。堆紅。堆漆」(出典:異制庭訓往来(14C中))

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