(読み)テン

デジタル大辞泉 「塡」の意味・読み・例文・類語

てん【塡】[漢字項目]

常用漢字] [音]テン(漢) [訓]はめる はまる
空いた所をうずめて一杯にする。「塡塞てんそく塡補充塡装塡補塡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「塡」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)
15画

[字音] テン・チン
[字訓] ふさぐ・うずめる・みたす・ひさしい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は眞(真)(しん)。眞に(てん)の声がある。眞は屍の象。死者ははげしい呪霊をもつものとして恐れられ、その瞋(いか)りを柔らげるために、重に塡(うず)められ、祀屋に(お)き、その霊を鎮(しず)めた。塡塞の塞も呪具である(てん)を充塡して、邪霊を塞ぎ、閉じこめる意である。

[訓義]
1. ふさぐ、うずめる、とざす。
2. みたす、加える、つめる。
3. やすらか、ただしい、久しい。
4. 鼓の音、擬声語
5. 殄(てん)と通じ、つきる。
6. (てん)と通じ、なやむ、やむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕塡 ミツ・オソフ・フクル・イロフ・ミガク・ウ(ヅ)ム・ツキヌ・ナヅム・サダム・タタス・ココロヨシ

[語系]
塡・dyenは同声。〔説文〕十三下・七下にともに「塞ぐなり」と訓する。眞tjien、嗔・瞋・thjienはみな眞声の字で眞の声義を承け、瞋恚(しんい)の意がある。これを慎むを愼(慎)zjien、これを鎮めるを鎭(鎮)tin、tjinという。みな一系の語である。

[熟語]
塡衛塡撫・塡服塡隘塡閼・塡安・塡委・塡塡盈塡咽塡噎塡淤塡寡・塡街塡壑塡嵌・塡記・塡去・塡金塡闕・塡戸・塡・塡冊塡詞・塡字・塡写・塡充・塡書・塡然・塡・塡湊・塡塞・塡注塡塡塡篆塡仆・塡・塡補・塡房塡榜・塡満・塡明・塡門塡壅塡膺・塡路
[下接語]
委塡・淤塡・充塡・装塡・配塡・補塡

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android