六訂版 家庭医学大全科 「増えている封入体結膜炎」の解説
増えている封入体結膜炎
(感染症)
泌尿生殖器からクラミジアが感染する結膜炎で、現在増加しつつあり、注目を集めています。成人型封入体結膜炎と新生児封入体結膜炎があり、最近では両者を併せて「クラミジア結膜炎」とも呼んでいます。
成人型封入体結膜炎
感染している人の泌尿生殖器から、手指などを介して発症する結膜炎で、20~30代の成人がよくかかります。結膜に小さなぶつぶつができる急性
結膜の組織をこすりとった標本で、クラミジアの封入体を認めれば診断が確定されます。
新生児封入体結膜炎
子宮
潜伏期間は5~12日で、まぶたのはれや結膜の充血、粘液膿性の眼脂などが現れます。眼瞼結膜はビロード状になり、
成人型と異なり、濾胞形成や耳前リンパ節のはれはみられません。約半分のケースに上咽頭のクラミジア感染が起こり、時に肺炎に進展することがあるので注意が必要です。
成人型と同じく、結膜の組織をこすりとった標本でクラミジアの封入体を認めれば診断確定で、蛍光抗体や酵素抗体による抗原検出も迅速な病因診断法です。治療も同じく、オフロキサシンの眼軟骨を塗布します。
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報