多可郷(読み)たかごう

日本歴史地名大系 「多可郷」の解説

多可郷
たかごう

和名抄」高山寺本は「多可」、刊本は「多河」と記す。両本とも訓を欠くが、「日本地理志料」は「たか」と読み、多可郷に比定される地域が、地勢隆高であったために付けられたものであると説く。

「続日本紀」天平宝字二年(七五八)六月四日条に「内侍典侍従五位下高麗使主浄日等五人」に「多可連」を賜ったことがみえ、多可郷を本貫とする渡来系氏族が存在したものとみられる。ちなみに「新撰姓氏録」左京諸蕃下に「高史」および「高」二氏が記される。「延喜式」神名帳に「高神社」が綴喜郡の小社としてみえている。


多可郷
たかごう

「和名抄」高山寺本・東急本とも「多可」と記し訓を欠く。「芸藩通志」は「今高村あり、傍近の六村を高の荘と総称す」と記す。六村とはたか川西かわにし小用およう大久保おおくぼ永末ながすえ高門たかかどの諸村で、現庄原市の東部にあたる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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