多念義(読み)タネンギ

デジタル大辞泉 「多念義」の意味・読み・例文・類語

たねん‐ぎ【多念義】

浄土宗宗祖である法然門人、長楽寺隆寛を祖とする一派の説く教義。終生念仏を続けることにより極楽往生できるというもの。⇔一念義

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精選版 日本国語大辞典 「多念義」の意味・読み・例文・類語

たねん‐ぎ【多念義】

  1. 〘 名詞 〙 浄土宗祖法然門下の長楽寺隆寛を祖とする一派。平生の念仏を重んじ、毎日数万遍の念仏を終生続けることによって、臨終にその業を成就し極楽に往生することができると説くもの。
    1. [初出の実例]「門下に幸西、成覚一念義の元祖。聖光、鎮西義の元祖。隆寛、長楽寺多念義の元祖」(出典:私聚百因縁集(1257)七)

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世界大百科事典(旧版)内の多念義の言及

【一念義・多念義】より

…法然門下におこった念仏往生に関する論争。弥陀の本願を信じておこす,ひとたびの念仏で往生できるとするのが一念義,往生には臨終までできるだけ多くの念仏を唱える必要があるとするのが多念義。前者は行空,幸西らの立義,後者は隆寛の主唱にかかる。…

※「多念義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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