多羅樹(読み)タラジュ

デジタル大辞泉 「多羅樹」の意味・読み・例文・類語

たら‐じゅ【多羅樹】

ヤシ科の常緑高木。高さ約20メートル。葉は手のひら状の複葉インドで古くから葉を短冊状に切り、鉄針で経典を書くのに用いた。うちわやし。

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精選版 日本国語大辞典 「多羅樹」の意味・読み・例文・類語

たら‐じゅ【多羅樹】

〘名〙
① ヤシ科の常緑大高木。アジアの熱帯地方に産する。高さ約二〇メートル、周囲約二メートルに達する。葉は梢頭に群がり、まるい樹冠をなす。各葉は長柄をもち扇形に多裂。裂片は長さ〇・六~一・二メートルの線形で先が二つに分かれ、縁に小さいとげがある。雌雄同株。肉穂花序は長さ一メートル以上になる。果実は広倒卵形で約二〇センチメートル。材は黒色で堅く建築用材に用い、樹液からシュロ酒・砂糖を製す。葉でかご、帽子、うちわなどをつくり、インドでは経文を写すのに用いた。パルミラヤシ
今昔(1120頃か)二「仏、伽頻国に在まして喩山陁羅樹下に趣き給ふ」
② 古代インドで用いた尺度の単位。一多羅樹は七仞(じん)(四九尺=約一四・七メートル)。
※浄瑠璃・日本振袖始(1718)一「恐れて虚空に飛上り、其高さ七多羅樹たとへ天地は覆へる共」 〔法華経‐分別功徳品〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「多羅樹」の解説

多羅樹 (タラジュ)

植物モチノキ科の常緑高木,園芸植物タラヨウ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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