大佐村(読み)おおさむら

日本歴史地名大系 「大佐村」の解説

大佐村
おおさむら

[現在地名]西城町大佐

西城町の北東西城川を隔てて位置し、東は山が迫り、耕地は西城川東岸および河岸段丘上に分布する。戦国時代には宮氏の支配下にあり、村のほぼ中央部に兜山かぶとやま城跡北方滝戸たきどの塁跡がある。兜山城跡は西城川に近い井手いで(四二六メートル)頂上、比高一〇〇メートルの位置にあり、八鳥の蟻腰はつとりのありのこし城などとともに大富山おおとみやま城の支城であった。荒木大和入道秀全の居城といわれ、天文五年(一五三六)尼子軍が大富山城を攻撃した際、強力な防衛線となったという(「久代記」伊藤家文書)

元和五年(一六一九)の備後国知行帳では高六五三石余。広島藩蔵入地。水利は西城川・さんたに川・深谷ふかだに川・塩の谷しおのたに川などにより、「国郡志下調書出帳」では、大井手一、小井手一〇、溜池二を記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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