大切山(読み)おおぎりやま

日本歴史地名大系 「大切山」の解説

大切山
おおぎりやま

滝ノ下にあり、長登鉱山の中で最も知られた銅山。開発の時期について「美東町史」は、元文四年(一七三九)の美祢郡銅山付立により慶長初年とする。「萩藩譜録」によれば、黒磯淡路守就正が当銅山の取立てに尽力し、守護神として山神やまがみ社を建立したという。

「注進案」には「就中寛永年中別して大盛也」とあり、寛永年中(一六二四―四四)には大盛山(大生産地)であった。その後突然の湧水で水没したが、同書に「寛文年中大旱ゆへ、水抜の手段して余分鏈り堀取、其節の銅を以山神社の釣鐘を鋳る」とあって、再び大盛の時期を迎えた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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