大帳(読み)ダイチョウ

デジタル大辞泉 「大帳」の意味・読み・例文・類語

だい‐ちょう〔‐チヤウ〕【大帳】

大計帳」に同じ。
台帳1」に同じ。
「―雲を翻し、そろばん丸雪あられをはしらせ」〈浮・永代蔵・一〉
台帳3」に同じ。
「―を見ざるの誤にして」〈滑・膝栗毛・四〉

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精選版 日本国語大辞典 「大帳」の意味・読み・例文・類語

だい‐ちょう‥チャウ【大帳】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 令制で、各国課口の数を集計した帳簿四度公文一つ。普通、計帳といわれているが、大計帳とも、大帳ともいわれる。
    1. [初出の実例]「大帳二巻」(出典:正倉院文書‐天平六年(734)八月二〇日・出雲国計会帳)
  3. だいちょう(台帳)
    1. [初出の実例]「借銭をさせたる神はうらめしな 酒のかよひを見れば大帳(チャウ)」(出典:俳諧・世話尽(1656)付句)
  4. だいちょう(台帳)
  5. だいちょう(台帳)
    1. [初出の実例]「こりゃア休の作者のつくるものだからやっぱり大帳(ダイチャウ)にあるとふりの字でございます」(出典:洒落本・祇園祭挑燈蔵(1802)初幕)

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改訂新版 世界大百科事典 「大帳」の意味・わかりやすい解説

大帳 (だいちょう)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の大帳の言及

【計帳】より

…この歴名がはたして目録とともに京進されたかどうかについては議論があるが,717年(養老1)以降についてはその可能性がある。この年新たに大計帳の書式が諸国に頒下され,従前の計帳になんらかの整備・改定が加えられたらしいが,以後京進される計帳を指す名称としては,この大計帳を略した大帳という語が定着していく。この大帳について一般には単に目録のみを指すものとされるが,〈大帳内目録〉という用語例があり,おそらく目録に歴名をも付属させていたものであろう。…

【大福帳】より

…当時の帳簿は問屋,仲買,小売によって異なり,また営業の種類によって種々の差はあったが,およそ大福帳,買帳,売帳,金銀出入帳,判取帳,注文帳,荷物渡帳の7種に大別された。大福帳は売買両帳および金銀出入帳を総括するもので,本帳または大帳とも呼ばれ,その用法は売掛けを総記するにあった。すなわち大福帳には口座を設けて商品の品目,数量,価格などを売帳から各人の各口座に転記し,その代金収入は金銀出入帳から登録し,これによって差引計算するもので,顧客との取引状況をこの帳簿によってはっきりさせるためのものである。…

※「大帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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