大戸道(読み)おおどみち

日本歴史地名大系 「大戸道」の解説

大戸道(信州道)
おおどみち

高崎宿の西の豊岡とよおかで中山道と分れ神山かみやま宿(現群馬郡榛名町)を経る道(神山通)と、高崎で三国街道と分れ室田むろだ宿(現同上)を経る道があり、三野倉さんのくら(現同郡倉淵村)、大戸・清水しみず(現吾妻郡吾妻町)狩宿かりやど(現同郡長野原町)鎌原かんばら大笹おおざさ(現同郡嬬恋村)を経て、鳥居とりい峠越で信州に至る。大笹までは大戸道とよばれ、以西は大笹道・仁礼にれい道とよばれることが多かった。道程は清水まではおおむね現在の国道四〇六号に一致し、清水・大笹間は山道が多くなり、大笹より西は国道一四四号沿いに進む。信州善光寺や草津くさつ温泉(現吾妻郡草津町)への道筋でもあり、各地に残る道標には善光寺道、草津道と刻されている。寛永八年(一六三一)大戸に、寛文二年(一六六二)狩宿・大笹両地に関所が設置され、ことに狩宿は草津湯治客の取締にあたった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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