ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「群馬県」の解説
群馬〔県〕
ぐんま
人口 197万3115(2015)。
年降水量 1248.5mm(前橋市)。
年平均気温 14.6℃(前橋市)。
県庁所在地 前橋市。
県木 クロマツ。
県花 レンゲツツジ。
県鳥 ヤマドリ。
関東地方の北西部にある内陸県。県域は南東部の利根川沿いの低地を除いては,山地,火山の裾野,扇状地,台地が多い。東部には足尾山地,北部から北西部にかけては三国山脈,南西部に関東山地が連なる。さらに那須火山帯にあり,浅間山,白根山,赤城山,榛名山などの火山が広い裾野を形成。山麓には多数の温泉が湧出。気候は内陸性気候の特色を示し,特に冬季は乾燥し,寒さが厳しく「上州おろし」と呼ばれる北西季節風が吹く。山地の降雪量も多い。古くから開け,岩宿遺跡 (国指定史跡) や多胡碑 (国指定特別史跡。→上野三碑 ) など多くの遺跡や古墳がある。大化改新で上野国 (こうずけのくに) となり,各地に荘園が形成され,絹織物が生産された。中世には大小の豪族が割拠し,近世には江戸城に近いため中山道や日光例幣使街道など主要交通路が整備された。明治4 (1871) 年廃藩置県で9県に分かれ,離合集散の末,ほぼ旧上野国の領域が現在の群馬県域となった (1876) 。第2次世界大戦前までは,養蚕および織物生産を除いては,農林業中心の産業構造であったが,戦後は織物生産に加え,木工,機械工業などが立地。近年は工業団地の造成が進み,自動車とその部品,電気機器,ビール醸造,製粉などの食品工業が進出し,工業が県産業の主流を占める。それとともに農業も畜産,野菜栽培を主とした都市近郊型農業に移行している。一部が尾瀬国立公園,上信越高原国立公園,日光国立公園に属する。 JR上越線のほか上越新幹線,関越自動車道,上信越自動車道などが通る。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報