日本歴史地名大系 「大方町」の解説 大方町おおがたちよう 高知県:幡多郡大方町面積:一一二・八七平方キロ佐賀(さが)町の西南、郡東部の海岸に位置し、国道五六号(中村街道)沿いに主集落を形成する海浜の町。古代は大方郷(和名抄)とよばれ、鎌倉時代に入って幡多庄に含まれて大方庄(郷)と称された。中世後期には入野(いりの)郷とよばれるようになり、近世にもその称が続いた。町の中央部に吹上(ふきあげ)川、東に蜷(にな)川・有井(ありい)川、西に蠣瀬(かきせ)川が南流し、これらの川の流域に集落が形成され、河口の海浜に大きな集落が位置し、なかでも吹上川と蠣瀬川に挟まれた入野は町の中心をなす。総面積の七五パーセントは山林原野、人口の六〇パーセントは農業に従事し、米のほか胡瓜・苺などの施設野菜栽培が盛んである。また近年、花卉栽培が町南部で急成長、入野ノ浜の砂地を利用しての玉辣韮も特産として知られる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by