大曼荼羅(読み)だいまんだら

精選版 日本国語大辞典 「大曼荼羅」の意味・読み・例文・類語

だい‐まんだら【大曼荼羅】

〘名〙 仏語
四種曼荼羅の一つ。五大から成る仏菩薩の姿を、五大の色(地=黄色、水=白色、火=赤色、風=黒色、空=青色)で極彩色にえがいた曼荼羅。〔即身成仏義(823‐824頃)〕
日蓮宗本尊とする曼荼羅。「南無妙法蓮華経」を大書した周囲に法華経本文に記される諸仏諸尊の名などを書きあらわしたもの。十界大曼荼羅。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「大曼荼羅」の意味・読み・例文・類語

だい‐まんだら【大××荼羅】

四種曼荼羅の一。大日経具縁品に説かれる内容に基づき諸尊の姿を図に描いたもの。
日蓮宗で本尊とする曼荼羅妙法蓮華経と大書し、周囲に諸尊の名を書いたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大曼荼羅の言及

【曼荼羅】より

…7世紀初めの初唐には,密教の金剛界において行われるような本尊を観想するための,ヒンドゥー教の瑜伽(ゆが)観法がみられ,これ以後,観想はますます発達する。7世紀中期の《陀羅尼集経》には,諸尊を集合した普集会壇が作られ,各種諸尊法の発達が著しく,仏部,金剛部,観音部の3部構成の大曼荼羅が出現し,8世紀初めの菩提流志(ぼだいるし)訳《不空羂索(ふくうけんじやく)神変真言経》や《一字仏頂輪王経》では,中尊はいまだ釈迦如来だが,他の諸尊の配置は,胎蔵曼荼羅成立直前のものにまで整備発達した。 このように曼荼羅は本来壇を中心とする個別の曼荼羅に源を発し,時代とともに離合集散しながらしだいに総合されてきた。…

※「大曼荼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android