大村宿(読み)おおむらしゆく

日本歴史地名大系 「大村宿」の解説

大村宿
おおむらしゆく

[現在地名]大村市本町など

長崎路(長崎街道)宿駅で、大村城下のほん町を中心に関連施設が置かれた。三里南の諫早永昌いさはやえいしよう宿(現諫早市)、二里北の松原まつばら宿まで継立てた。寛永(一六二四―四四)末年に往還起点八幡はちまん丁にあり、本町近くにあった制札場が移されたが、万治元年(一六五八)諫早丁に移り、さらに元禄一六年(一七〇三)ふだの丁に変わっている。慶安二年(一六四九)の肥前国道法帳によれば「大村城下」に一里山が置かれていた。吉田松陰の「西遊日記」に「大村に至れば町口の左右石塁を築き、二石柱を立て門とす」と記される。これより水主かこ町・本町と続き、この境の石橋の南側に門・番所が置かれ、足軽が二人ずつ勤番していた。内田うちだ川に架かる鶴亀つるかめ橋を渡るとかた町となるが、橋の近くに使者屋(使者取次所)がある。また左折すると商家が並ぶ諫早丁が続く。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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