大町城跡(読み)おおまちじようあと

日本歴史地名大系 「大町城跡」の解説

大町城跡
おおまちじようあと

[現在地名]白石市大鷹沢大町

白石から大町村を通って角田かくだ本郷に至る角田街道沿いの大町の入口にある。標高一七二メートルの大館おおだてとその北にある小館こだて(一〇〇メートル)を総称する。跡地は現在雑木山であるが、土塁・空堀などの遺構を残す。「古城書立之覚」では大町城五五〇坪・二の丸四五坪で、城主は大町備前を祖とする大町主計と伝える。「伊達世臣家譜」の大町氏家譜では、天文年中(一五三二―五五)頼康の代に伊達家一四代稙宗より五千石余を得て三沢みさわ郷に移り「大町館」に居住したとある。当城はこの大町館をさすものであろう。天文の乱の最中の天文一二年九月二一日、一五代晴宗は三沢の大町修理亮に対して、稙宗方の小原氏知行地などを与える約束の証状を渡して味方引入れを図っているが、同一五年八月二八日、大町三河は稙宗から三沢村の知行が安堵されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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