大祖大神社・須佐神社(読み)たいそだいじんじや・すさじんじや

日本歴史地名大系 「大祖大神社・須佐神社」の解説

大祖大神社・須佐神社
たいそだいじんじや・すさじんじや

[現在地名]行橋市元永

はらい川の右岸元永もとなが山西側の山頂近くの断崖上に西向きに両社殿(南が大祖大神社、北が須佐神社)が連続して並び、拝殿は一棟(二社並立型神社)である。両社とも旧県社。もとから当地に鎮座し、妙見社(元永妙見社)と称されていた大祖大神社の祭神は天御中主神・高皇産霊神・神高産霊神。須佐神社はもと今井いまい祇園社と通称され、後年当地に移された。祭神は須佐之男命・八皇子・稲田姫命。大祖大神社は「太宰管内志」には妙見宮、「豊前志」には妙見社と記される。縁起によると、天暦六年(九五二)塩田豊忠が北斗妙見尊を祀る小社を建立。この年に流行した風病で多くの死者が出たが、当地は妙見尊のおかげで被害を免れた。これにより信仰を集め、その後塩田氏が代々祀ってきたという。妙円禅尼が永享八年(一四三六)一二月一四日に寄進した鐘の銘文に「仲津郡元永村妙見宮鐘一口事(中略)遷祇園寺」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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