大野屋惣八(読み)おおのや そうはち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大野屋惣八」の解説

大野屋惣八 おおのや-そうはち

1728-1811 江戸時代中期-後期貸本屋
享保(きょうほう)13年生まれ。明和4年名古屋で開業大惣とよばれ,全国一の蔵書をほこり繁盛した。その後,4代にわたってつづいたが,明治45年に廃業した。文化8年11月4日死去。84歳。尾張(おわり)(愛知県)出身。姓は江口通称は新六。家号は胡(湖)月堂。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大野屋惣八の言及

【貸本屋】より

…1703年(元禄16)刊の雑俳集《すかたなそ》に〈借り本の書出しか来ル年堺イ〉とあり,江戸中期以後は全国的に広がり,小説類,浄瑠璃本,歌舞伎脚本,軍談,実録などは貸本屋を通じて読まれるのが一般的になった。1802年(享和2)刊《小栗忠孝記》序文に〈つれづれなぐさむるものは やまともろこしの書 むかし今の物がたりの類なり これを小書肆の輩 背に汗し足を空にして竪横(じゆうおう)にはしり 町小路在郷までも 日数を限りて貸ありく 見るものはつかの見料をもて慰む事 当世のならはしとなりぬ〉とあるように,当時の貸本屋は背丈にあまるほどの本を笈箱(おいばこ)やふろしきで背負って得意先を回ったが,後期になると江戸の長門屋(ながとや)や名古屋の大惣(だいそう)(大野屋惣八)のように店を構えて営業するものも現れた。貸本屋は08年(文化5)江戸で656軒(《画入読本外題作者画工書肆名目集》),同じころ大坂で約300軒(《慶長以来大坂出版書籍目録》)という記録もあるが,本屋との兼業者も含めるとこの数をはるかに上回ると思われる。…

【台帳】より

…上方の〈絵入根本〉はこれにあたる。現存の台帳は貸本屋のものが多く,その中では名古屋の貸本屋大野屋惣八(通称大惣)旧蔵のものが大部分を占めている。【土田 衛】。…

※「大野屋惣八」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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