大附村(読み)おおつきむら

日本歴史地名大系 「大附村」の解説

大附村
おおつきむら

[現在地名]都幾川村大附

瀬戸せと村の西に位置する。村域は外秩父そとちちぶ山地の東端弓立ゆみたて(四二六・九メートル)の南面に展開し、越辺おつぺ川支流上殿かみどの川の水源地帯になっている。南は上谷かみやつ(現越生町)。「風土記稿」によると村民六左衛門の先祖左近が天正年中(一五七三―九二)松山まつやま(現吉見町)落武者として当地に土着大月氏と号したことが地名由来と伝え、古くは大月とも記したという。また、当地の旧家大附(大月)山岸・吉野・島田の各家の祖先はいずれも松山城から落武者として当地にきて土着したとの伝えがあり、各家の墓地には永仁三年(一二九五)・正和五年(一三一六)・永正三年(一五〇六)などの年紀がある板碑が十数基現存する。


大附村
おおつきむら

[現在地名]すさみ町大附

安宅あたぎ(現日置川)の支流じよう川渓流沿い、最上流にある山村。集落はくら谷・小川おがわ谷の二谷に分れる。北西小附こつき村、南は小河内おかうち村、東は東西の両栗垣内くりがいと村。村名起源を古く槻の大木があったことによるとし、槻を同訓の附に改めたとする説がある(続風土記)。慶長検地高目録には「大槻村」と記され、村高八一石余、小物成三斗七升六合。「続風土記」によると家数二一、人数八一。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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