天の岩戸(読み)あまのいわと

精選版 日本国語大辞典 「天の岩戸」の意味・読み・例文・類語

あまの【天の】 岩戸(いわと)

高天原にあったとされる岩窟の堅固な戸。高天原の入口にあると信じられていた。天の岩門。天の岩屋戸。天の戸。
書紀(720)神代下(寛文版訓)「天磐戸(アマノイハト)を引き開(あ)け、天八重雲(あめのやゑくも)を排分(をしわ)けて、奉降(あまくだります)
伊勢神宮の外宮の南方高倉山の上にある大きな岩穴。
※俳諧・本朝文選(1706)五・紀行類・南行紀〈李由・許六〉「天の岩戸に入れば、灯明かがやかし。常闇(とこやみ)のむかし思ひ出られ、有難き事かぎりなし」
③ 女陰の異称。また、それを見せる見世物
滑稽本・魂胆夢輔譚(1844‐47)三「天(アマ)の岩戸(イハト)をお開きなさるぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「天の岩戸」の意味・読み・例文・類語

あま‐の‐いわと〔‐いはと〕【天の岩戸/天の×磐戸】

天の岩屋の堅固な戸。高天原入り口にあったという。天の岩屋戸。
「―を引き開けあめの八重雲を排分おしわけ」〈神代紀・下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android