天石門別八倉比売神社(読み)あめのいわとわけやくらひめじんじや

日本歴史地名大系 「天石門別八倉比売神社」の解説

天石門別八倉比売神社
あめのいわとわけやくらひめじんじや

[現在地名]徳島市国府町西矢野

宮谷の気延みやたにのきのべ山の南東中腹にある旧県社。祭神は大日尊、摂社として櫛石窓神を祀る。江戸時代には杉尾すぎのお明神と称し、現在も杉尾さんと通称される。創建年代は不明であるが、「延喜式」神名帳に記載される名方なかた郡の大社「天石門別八倉比売ワケヤクラヒメノ神社」に比定されている。ただし一宮いちのみや町の一宮神社にあてる説もある。社殿は前方後円墳の前方部に建立されており、後円部には五角形の磐座が築かれている。周辺には古墳が散在し、境内からは国府町観音寺こくふちようかんのんじの国府跡を見渡すことができる。天石門別は櫛石窓神の別称で、宮中三六座の一つに数えられ、皇居の門の守護神とされる。大社とされる当社は阿波国府およびその穀倉を守護する神と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android