天籟(読み)テンライ

デジタル大辞泉 「天籟」の意味・読み・例文・類語

てん‐らい【天×籟】

天然に発する響き。風が物に当たって鳴る音など。
詩文調子が自然で、すぐれていること。絶妙の詩文。「天籟文章

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精選版 日本国語大辞典 「天籟」の意味・読み・例文・類語

てん‐らい【天籟】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天然に発する音。風が物にあたって鳴る音。
    1. [初出の実例]「天籟相和幽洞谷、余音過尽白雲峯」(出典:文華秀麗集(818)下・山寺鐘〈仲雄王〉)
    2. 「松風の峯に響くは、是れ天籟の琴にあらずや」(出典:信仰之道(1894)〈松村介石〉聖霊)
    3. [その他の文献]〔荘子‐斉物論〕
  3. 詩歌が自然の調子にかない、すぐれていること。詩文の絶妙なことにいう。
    1. [初出の実例]「唯是天籟自然の作者、芭蕉は破れて風瓢々」(出典:俳諧・其木がらし(1701)歌仙の讚)

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普及版 字通 「天籟」の読み・字形・画数・意味

【天籟】てんらい

自然の発する音。〔荘子斉物論〕女(なんぢ)は人籟を聞くも、未だ地籟を聞かず。女は地籟を聞くも、未だ天籟を聞かざる夫(かな)。

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