天降(読み)あまくだり

精選版 日本国語大辞典 「天降」の意味・読み・例文・類語

あま‐くだり【天降】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 天上界から地上界に降りること。また、その人。
    1. [初出の実例]「院の御気色に依りて若き殿上人〈略〉あまくたりあまくたりと拍(はや)す。是は尼の生たる子と云心をはやす也」(出典源平盛衰記(14C前)三)
  3. 上役から下役へ、あるいは、官庁から民間への強制的なおしつけ、命令。また、そのようにして任命された人。〔通人語辞典(1922)〕
    1. [初出の実例]「此の天降(アマクダ)りがおとなしく従来しきたりを踏襲して行かない」(出典:大阪の宿(1925‐26)〈水上滝太郎〉一〇)
  4. 官僚がそれまでの仕事と関連のある民間の会社、または団体などの高い地位に再就職すること。
    1. [初出の実例]「天下(アマクダ)りは役人の役徳となる」(出典:溜飲を下ぐ(1935)〈丸山幹治〉内藤湖南博士)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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