奈留神社(読み)なるじんじや

日本歴史地名大系 「奈留神社」の解説

奈留神社
なるじんじや

[現在地名]奈留町浦郷

南に開く浦の入江の西に鎮座。旧村社。祭神は木之花佐久夜毘売命・瓊瓊杵命・大山祇命・経津主命・豊玉姫命など。「三代実録」貞観一八年(八七六)六月八日条に「鳴神」がみえ、従五位下が与えられているが、鳴神なるかみ鼻にあった鳴神社のこととされる。遣唐使の航海安全を祈願する社という所伝もあり、奈留神社由緒書(社蔵文書)に承和九年(八四二)の恵運、仁寿三年(八五三)の円珍らの鳴浦への寄港が記される。南北朝期の創建とも、康永元年(一三四二)以前の創祀ともいわれる。中世には勘合貿易船が寄港し、航海の安全を祈願したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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