奥谷古墳群(読み)おくたにこふんぐん

日本歴史地名大系 「奥谷古墳群」の解説

奥谷古墳群
おくたにこふんぐん

[現在地名]徳島市国府町西矢野

気延きのべ山東麓に所在。古墳時代前期に築かれた奥谷一号・二号墳をさす場合と、八十数基からなる気延山きのべやま古墳群の一支群をさす場合がある。後者は奥谷地区を中心に前方後方墳の奥谷一号墳、突出部をもつ円墳の奥谷二号墳、胴張形両袖式横穴式石室を有する矢野やの古墳のほか、円墳一三基で構成される。眼下には矢野遺跡観音寺かんのんじ遺跡鮎喰あくい川を挟み名東みようどう遺跡・八人塚はちにんづか古墳などを望む。

古墳時代前期における盟主墳として奥谷一号・二号墳がある。奥谷一号墳は気延山のやせ尾根先端部の標高四五メートル付近に立地し、昭和四六年(一九七一)の測量調査、平成一〇年(一九九八)の発掘調査により前方後方墳であることが確認された。全長五〇メートル、後方部一辺二五メートル、前方部長二四メートル・前方部幅二二メートル、くびれ部幅一五メートル、墳丘高三・五メートルを測る。墳丘は地山整形後盛土を行い、結晶片岩葺石を葺く。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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