婦人倶楽部(読み)ふじんくらぶ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「婦人倶楽部」の意味・わかりやすい解説

婦人倶楽部
ふじんくらぶ

講談社発行の女性月刊誌。『講談倶楽部』『少年倶楽部』など「倶楽部」の名のつく一連の講談社のマスマガジン路線の一翼を担ってきた。1920年(大正9)10月野間清治創刊、3号まで『婦人くらぶ』。当初良妻賢母美徳とする精神的、教育的な記事に重点を置いたが、いまひとつ人気を呼ばなかった。その後、家庭生活に役だつ実用本位の記事に重点を移し、家庭誌に脱皮すると人気も急上昇、30年代の激しい付録合戦を経て、既婚女性層の人気を『主婦の友』と長く二分してきたが、趣味の多様化、新しい生活情報誌の出現などの流れに勝てず88年(昭和63)廃刊

[岡 満男・田村紀雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「婦人倶楽部」の解説

婦人倶楽部
ふじんクラブ

1920年(大正9)10月に講談社から創刊された家庭婦人むけ総合雑誌。当初は「婦人くらぶ」と称し,良妻賢母主義傾向で伸び悩んだが,家庭の実用本位の記事を中心に,菊池寛久米正雄・吉屋信子らの通俗小説を掲載して大衆路線に転じ急成長した。「主婦之友」と人気を二分したが,88年(昭和63)3月廃刊。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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