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大衆路線 たいしゅうろせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大衆路線
たいしゅうろせん

少数精鋭分子やエリート知識人などの前衛集団に依拠するのではなく,膨大な大衆に依拠して社会的,政治的変革を行おうとする運動路線のことである。中国共産党における命令主義と追従主義とに対し毛沢東が批判したことから生じた路線である。その後一般的に組織と大衆との関係について用いられるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

たいしゅう‐ろせん【大衆路線】

大衆の生活と要求に基づいて政策を立て運動を進めていこうとする方針。
大衆に受けようと物事をする姿勢。「大衆路線をねらった映画」

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世界大百科事典 第2版の解説

たいしゅうろせん【大衆路線 Dà zhòng lù xiàn】

中国共産党が行ってきた政治運動の一形態で,大衆の発揚を基礎に,政治矛盾の解決や経済建設を行っていく方法をいう。党が民衆にかわって問題を解決していく代行主義に対する言葉である。歴史的には,1940年代初期の延安解放区時代,そこが疫病国民党の封鎖,干ばつなどで苦境に陥った際採用された整風運動から始まる。抗日の意味から党員の日常の態度(作風)まで,あらゆる分野にわたって点検が行われ,その結果,民衆の自覚が高まり抗日への新しい闘争力が生まれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大衆路線
たいしゅうろせん

新民主主義革命下で確かめられた、中国共産党の大衆闘争の指導原則。すべての党活動は、絶えず大衆の自覚と自発的行動に依存し、それによって決定されるとともに、大衆のなかでこそその正しさが検証される、とする。「大衆から学び、大衆の知識と経験を集中し、それを系統的ないっそう高度の知識に変えることによって、大衆の行動を指導できる」とするこの指導方針は、1945年の中国共七産党全大会での党規約改正の説明において、劉少奇(りゅうしょうき)によって強調された。この指導原則の下で、広範な大衆の切実な日常の経済・政治闘争や部分的要求の闘争が重視されるが、その大前提には、人民大衆の解放は大衆自ら行うものである、という認識がある。
 今日、大衆路線は一般に社会主義運動の活動原則とされているが、すでに多数者革命の問題としてエンゲルスによっても展望されていた。エンゲルスによれば、「社会主義革命の本来の形態は、無自覚な大衆の先頭にたった自覚した少数者が遂行する革命ではない。社会変革のために、大衆自身が参加し、彼ら自身が、何が問題になっているか、何のために彼らは肉体と生命を捧(ささ)げて行動するのかを、理解していなければならない。大衆が何をなすべきかを理解するためには、長い間の根気づよい仕事が必要である」(マルクス『フランスにおける階級闘争』への序文、1895年)。[村上義和]

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