家庭医学館
「子宮腟部びらん」の解説
しきゅうちつぶびらん【子宮腟部びらん】
子宮の入り口の上皮(じょうひ)が、傷や炎症でむけてしまったり(真性びらん)、奥の粘膜(ねんまく)が、入り口のまわりまで広がってただれたようにみえる(仮性びらん)ことがあります。
真性びらんはまれにしかおこりません。仮性びらんは、性成熟期の女性の8~9割にみられる生理的な変化です。
一般的には治療しなくてもよいのですが、出血しやすかったり、帯下(たいげ)(おりもの)が多くて気になるときは治療をします。
治療法には、腟内に薬を入れる方法や、びらんを凍結したり、電気やレーザーで焼灼凝固(しょうしゃくぎょうこ)する方法、子宮腟部を切除する方法(子宮頸部円錐切除術(しきゅうけいぶえんすいせつじょじゅつ)(「子宮頸部異形成」の子宮頸部円錐切除術/子宮腟部円錐切除術))があります。
出典 小学館家庭医学館について 情報
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子宮腟部びらん
しきゅうちつぶびらん
cervical erosion
外子宮口を中心として,子宮腟部の扁平上皮が破壊され,ここにびらんが生じた状態をいう。外子宮口を中心として,輪状に赤色を呈する。この部分では,扁平上皮よりも頸管の円柱上皮の増殖力が強いので,扁平上皮の欠損は円柱上皮におおわれて償われる。この状態を偽びらんと呼び,普通,腟びらんといわれる場合はこの偽びらんが多い。原因の多くは子宮頸管の炎症で,抗生物質の投与,局所の焼灼,冷凍療法などが有効である。子宮癌との鑑別に注意を要する。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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