普及版 字通 「季(漢字)」の読み・字形・画数・意味
季
常用漢字 8画
[字訓] わかい・とき
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 会意
禾(か)+子。〔説文〕十四下に「少(わか)き(な)なり。子に從ひ、稚の省に從ふ。稚は亦聲なり」とするが声が合わず、字形も年・委などと立意同じ。年は禾と人、委は禾と女。みな稲魂(いなだま)を示す禾を頭上に被って、田舞をする姿。年・委は男女、季は幼少の子が加わって、農耕儀礼としての田舞を舞った。字は卜辞・金文にみえ、稚の亦声とする理由はない。
[訓義]
1. わかい、おさない。
2. 親族称謂として、すえ、すえの子。長幼の序を伯(孟)仲叔季という。
3. とき、おり、末年、時季。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕季 スヱ・ヲワリ/季指 コオヨビ/季世 スヱノツギ 〔字鏡〕季 スクナシ・スヱ・ハジメ・ヲハル・ヲトキ・ヲヘリ
[声系]
〔説文〕に季声として・悸の二字を収める。季と声義の関係なく、ともに擬声語であろう。
[熟語]
季夏▶・季雅▶・季咸▶・季漢▶・季脇▶・季月▶・季候▶・季指▶・季秋▶・季叔▶・季春▶・季女▶・季商▶・季世▶・季節▶・季俗▶・季孫▶・季代▶・季弟▶・季冬▶・季年▶・季布▶・季父▶・季風▶・季末▶・季葉▶・季肋▶
[下接語]
一季・雨季・運季・夏季・乾季・漢季・艱季・澆季・後季・昏季・四季・叔季・世季・節季・冬季・季・末季・孟季
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報