孫星衍(読み)そんせいえん(その他表記)Sun Xing-yan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「孫星衍」の意味・わかりやすい解説

孫星衍
そんせいえん
Sun Xing-yan

[生]乾隆18(1753)
[没]嘉慶23(1818)
中国,清の学者。江蘇省陽湖 (武進県) の人。字,淵如。号,芳茂山人。乾隆 52 (1787) 年進士に及第,翰林院編修となった。その後刑部主事,えん沂 (えんき) 漕済道,山東督糧道として功績を残し,嘉慶 11 (1806) 年辞任した。銭大 昕 (せんたいきん) の教えを受けて広い学識をもち,特に諸書の校定に力を注ぎ,『尚書今古文注疏』 (30巻) ,『蒼頡 (そうけつ) 編』『尸子 (しし) 』などを集大成し,金石学の『寰宇 (かんう) 訪碑記』などの著や,『芳茂山人詩録』などの詩集と合せて,『平津館叢書』および『岱南閣叢書』として刊行した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の孫星衍の言及

【寰宇訪碑録】より

…中国,清代の孫星衍(そんせいえん)の著。古代から元代に至る中国全土の石刻目録で,年代順に配列し所在地を明記する。…

【金石学】より

…さらにあらゆる石刻を時代順に網羅,編纂する事業もすすみ,王昶(おうちよう)の《金石萃編(すいへん)》160巻(1805)とそれを補った陸増祥の《八瓊室(はちけいしつ)金石補正》120巻ができあがった。このほか全国の石刻の目録として孫星衍(そんせいえん)の《寰宇(かんう)訪碑録》が有名であるほか,葉昌熾の《語石》10巻も旧中国の石刻学の精髄をうかがうことができる。これら書物のほとんどは《石刻史料新編》としてまとめられている。…

※「孫星衍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android