孫科(読み)そんか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「孫科」の意味・わかりやすい解説

孫科
そんか / スンコー
(1891―1973)

孫文嫡子中国国民党の政治家広東(カントン)省中山県出身。アメリカのコロンビア大学卒業、1917年帰国後、新聞記者や政府秘書、1921~1926年には広州市長を務めた。1926年以来、国民政府の交通部長、財政部長、鉄道部長などを歴任蒋介石(しょうかいせき)や宋子文(そうしぶん)と対立したため、政治から法制分野に移り、1932年から1948年まで立法院長を務めた。1949年、フランス経由でアメリカに亡命、1964年に台湾に帰国、総統府顧問、考試院長などの名誉職についた。

[加藤祐三]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「孫科」の意味・わかりやすい解説

孫科
そんか
Sun Ke; Sun Fo

[生]光緒17(1891).10.20. 広東,香山
[没]1973.9.13. 台北
中国,台湾の政治家。国民党右派の重鎮孫文長男。アメリカに留学し,帰国後 1922~26年広州市長,32~48年立法院院長,48~49年行政院院長などの要職を歴任した。 49年以後一時フランスに滞在,次いでアメリカに移った。 65年台湾に戻り,66~76年国民政府考試院長に就任著作に『中国の前途』などがある。

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百科事典マイペディア 「孫科」の意味・わかりやすい解説

孫科【そんか】

中国,国民政府の政治家。広東省の人。孫文の先夫人の嫡子。孫文に協力し,1921年―1926年広州市長。孫文の死後は国民党右派として要職を歴任し,一時反蒋派となったがのち和解し,行政院長,立法院長を歴任。1966年考試院長。

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