日本の城がわかる事典 「宇土城」の解説 うとじょう【宇土城】 熊本県宇土市にあった中世の城。1589年(天正17)に小西行長によって築かれた平山城(ひらやまじろ)。三重の天守などが建てられたが、行長が関ヶ原の戦いに敗れ、肥後国緑川で30万石を所領していた加藤清正が、戦(いくさ)の功績によって小西領を併合して54万石を所領し、宇土城を所有した。その後、加藤氏改易によって細川氏の治めるところとなった後は、宇土藩の藩庁である宇土陣屋が跡地に置かれた。近世の宇土城跡は、本丸が城山公園として整備され、石垣、堀土塁などが残っている。JR三角線・鹿児島本線宇土駅からバスで一里口下車、徒歩約10分。◇鶴ノ城ともいう。 出典 講談社日本の城がわかる事典について 情報 Sponserd by
世界大百科事典(旧版)内の宇土城の言及 【肥後国】より …加藤清正は隈本(くまもと)城に入ったが,領内は国衆一揆で土豪層が排除されており,静謐(せいひつ)であった。小西行長は宇土城に入ったが,ここでは宇土城築城の普請役をめぐって天草五人衆の抵抗を受け,加藤清正の援助によってこれを鎮圧した。この結果,天草郡は完全に小西氏の支配に属することとなった。… ※「宇土城」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」 Sponserd by