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宇宙γ線 うちゅうガンマせんcosmic gamma ray

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

宇宙γ線
うちゅうガンマせん
cosmic gamma ray

宇宙に起源のあるγ線。おもに銀河宇宙線星間物質との衝突で生じた中性π中間子が崩壊したもので,強度は銀河宇宙線強度の 10万分の1以下である。静止した中性π中間子の崩壊によるγ線のエネルギー分布は 70MeV(メガ電子ボルト)をピークとするかたちになる。人工衛星 OSO-3による全天の観測では,100MeV領域のγ線は銀河面に沿って明るく,銀河中心は中性π中間子の崩壊による推定より特に数倍明るい。中心付近にはγ線の点源が発見され,その半分は X線源でもある。また,かに星雲からのγ線も検出されている。1011~1013eVのγ線は空気シャワーのチェレンコフ光(→チェレンコフ放射)から検出され,1015~1016eVのγ線はμ粒子の少ない空気シャワーで観測された。銀河系外空間では,1014eV以上のγ線は 3Kのマイクロ波の光子と,1012eV付近のγ線は可視光の光子と衝突し,電子対を生成して吸収される。突発的にγ線を放出して消滅するγ線源も多数発見され,γ線バーストと呼ばれている。それらの大多数は系外の銀河で起こるきわめて強烈な爆発現象で,なかには赤方偏移が非常に大きな銀河と同定され,宇宙初期の天体からのγ線バーストもある。

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