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銀河宇宙線 ぎんがうちゅうせんgalactic cosmic rays

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

銀河宇宙線
ぎんがうちゅうせん
galactic cosmic rays

一次宇宙線のなかで銀河系内の天体や系外銀河に起源をもつもの。地球に入射する銀河宇宙線のエネルギーは約 10億eV(電子ボルト。GeV)から 1021eVの範囲に及ぶ。1億eV以下の銀河宇宙線は準宇宙線と呼ばれ,太陽風に凍結する磁場のため地球に到達できない。地球に入射する銀河宇宙線も太陽風の影響で強度が変化する。これを宇宙線の変調という。たとえば,日変化,年変化,太陽活動の周期に等しい 11年の変化,大きな太陽フレアに伴う突然の減少などを示す。この減少をフォーブッシュ減少という。銀河宇宙線の積分エネルギースペクトルはべき関数で表され,指数は-1.6ないし-2.2である。その組成は大部分が陽子で,α粒子はその 8%,その他の裸の原子核成分は約 0.2%,電子が 1%,宇宙γ線は 0.01%以下である。原子核成分としては鉄,ニッケルくらいまでの核が多いが,ウラン核も見出されている。その組成は宇宙組成の元素にほぼ似るが,重い元素の割合が大きい。また宇宙にはまれにリチウム,ベリリウム,ホウ素などの軽い核が存在する。これらは,銀河宇宙線のなかでもっと重い原子核が星間物質の水素と衝突し,破壊されて生じたものである。銀河系内の空間での,銀河宇宙線のエネルギー密度は 1cm3あたり 1eVで,光のエネルギー密度(1cm3あたり 0.3eV)と同程度である。銀河宇宙線は 10-6G程度の銀河磁場によって銀河系の中に 1000万年の間閉じ込められ,等方的である。銀河宇宙線の補給はかに星雲のような多数の超新星の爆発に依存していると考えられる。1018eV以上では系外銀河が起源と考えられる。(→宇宙線

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