宇甘神社(読み)うかいじんじや

日本歴史地名大系 「宇甘神社」の解説

宇甘神社
うかいじんじや

[現在地名]御津町紙工

紙工しとりの字宮脇みやわきにあり、祭神は加茂大神ほか八柱。もと加茂大明神といい、紙工村の産土神。社伝によると、永仁六年(一二九八)長谷部実長が僧行蔵・浄心らに命じて社殿造営上方より加茂明神を勧請したのが草創で、霊験著しく参詣人が絶えなかったが、文明四年(一四七二)長谷部家断絶とともに祭祀も廃れ、社殿も荒廃した。貞享四年(一六八七)紙工村の名主河原助五郎が村民に諮って社殿を再興し、元禄年中(一六八八―一七〇四)岡山藩主池田綱政が社領米三石を寄進したという(御津郡誌)。江戸時代中期頃の当社は社領米九斗四升、末社に竜王若宮を有していた(備陽記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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