宇都宮忠綱(読み)うつのみや・ただつな

朝日日本歴史人物事典 「宇都宮忠綱」の解説

宇都宮忠綱

没年:大永7.7.16(1527.8.12)
生年:明応5(1496)
戦国時代武将。成綱の子。母は那須氏。永正9(1512)年ごろから宇都宮氏当主として本格的に活動開始。宇都宮家から入嗣していた宿老家の芳賀・武茂・塩谷氏との結束強化に努める一方で,勢力の拡大を目指した。しかし大永6(1526)年,忠綱の発展を嫌う姉婿の下総結城政朝が忠綱の叔父芳賀興綱と結んで宇都宮領内に攻め込むにおよび,領内猿山の地で結城氏に敗れ挫折。また,この合戦で城を離れている間に宇都宮城を興綱に奪われ,壬生氏を頼って鹿沼城へ逃れた。その後奪回を目指すが,かなわぬまま不遇のうちに死去。<参考文献>市村高男「永正九年の『宇都宮錯乱』について」(『宇大史学』4号)

(荒川善夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「宇都宮忠綱」の解説

宇都宮忠綱 うつのみや-ただつな

1496-1527 戦国時代の武将。
明応5年生まれ。永正(えいしょう)9年ごろ父成綱(しげつな)の跡をつぎ,下野(しもつけ)(栃木県)宇都宮城主となる。11年佐竹,岩城の連合軍に攻められ,結城政朝の助けでしりぞける。のち政朝と対立,大永(たいえい)6年たたかって敗れ,鹿沼にのがれる。宇都宮城を叔父の宇都宮興綱にうばわれ,奪回できぬまま,大永7年7月16日没した。32歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android