宗像・沖ノ島と関連遺産群
「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 宗像大社の「沖津宮」(沖ノ島)と三つの岩礁、九州本土にある同大社「辺津宮」や「新原・奴山古墳群」など、福岡県宗像、福津両市の8資産からなる。沖ノ島では4~9世紀、大陸との交流成就を祈る国家的祭祀が行われた。金銅製龍頭など約8万点の出土品は国宝。女人禁制で男性も一般の上陸は原則禁止。「一木一草一石たりとも持ち出してはならぬ」といったおきてがある。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は、沖ノ島と岩礁のみを登録するよう勧告。だがユネスコは2017年の最終審査で一括登録を決定。国内21件目の世界遺産となった。
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むなかたおきのしまとかんれんいさんぐん【宗像-沖ノ島と関連遺産群】
2009年に日本の世界遺産暫定リストに記載された宗教遺産。九州本土から約60km、玄界灘の北九州と対馬の中間点にある周囲4kmの孤島、沖ノ島は、宗像大社の神領で、沖津宮が鎮座する。この小さな島には、祭祀権を掌握した古代有力氏族、宗像氏がその権威を誇った。世界遺産への登録を目指す資産は、沖ノ島、宗像大社境内、津屋崎古墳群、桜京古墳、東郷高塚古墳の5件。宗像大社は4世紀後半から9世紀末にかけて、航海の安全と対外交渉の成就を願って国家的祭祀が行われ、宗像三女神を祀る島伝いの壮大な三宮へと発展を遂げた神社であり、津屋崎古墳群(新原・奴山(しんばる・ぬやま)古墳群)は宗像氏を中心とする海の民の墓域。沖ノ島は、日本における古代祭祀の変遷過程を示す貴重な資料が数多く残り、これらは東アジアにおいて、海を介した古代祭祀がどのように行われていたかをもっとも明瞭に示す例とされる。また現在でもその信仰が継続されているという点でも貴重な資産。
出典 講談社世界遺産詳解について 情報
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