宗経茂(読み)そう つねしげ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「宗経茂」の解説

宗経茂 そう-つねしげ

?-1370/72 南北朝時代の武将
宗盛国(もりくに)の子。少弐(しょうに)氏につかえ筑前(ちくぜん)(福岡県)の守護代,対馬(つしま)(長崎県)の地頭代をつとめる。延文4=正平(しょうへい)14年大保原(おおほばる)合戦で少弐頼尚(よりひさ)が菊池武光に大敗し勢力がおとろえると,対馬の実質的支配権を確立し,また高麗(こうらい)(朝鮮)との貿易をはじめた。応安3=建徳元/応安5=文中元年死去。通称は彦次郎。法名は宗慶。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「宗経茂」の解説

宗経茂

生年生没年不詳
南北朝時代の武将。少弐氏の対馬守護代。刑部丞。出家して宗慶と号す。宗氏惣領家盛国の子。14世紀の半ば,対馬の島主となり,宛行状や預ケ状を出している。応安1/正平23(1368)年11月,宗氏としては初めて高麗に使者を遣わし,米1000石を与えられ,朝鮮通交の基礎を作った。また,少弐頼尚の代官として九州でも活動し,九州内所領の宛行状も残っている。経茂ののち,対馬島主の地位は庶流仁位宗氏の澄茂に移った。<参考文献>長節子『中世日朝関係と対馬』

(佐伯弘次)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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