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官僚支配 かんりょうしはい bureaucratic control

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知恵蔵2015の解説

官僚支配

制度上、最終的な決定権限は政治家が握っているが、政策の立案については官僚が圧倒的に情報を握り、優位に立っている。また、様々な社会問題の中で、何を政策の課題として取り上げるかというテーマ取捨選択(政治学ではアジェンダセッティング〈agenda setting〉と呼ぶ)についても、官僚が主導権を握っている。こうした状況を官僚支配と呼ぶ。政策決定において、政治家と官僚のどちらが主導権を握っているかという問題は、政治学やメディアでしばしば論じられてきた。日本でも、地方分権規制緩和、歳出削減など官僚が嫌がるテーマに政治が取り組む必要が明らかになると、官僚支配は改革の障害として浮かび上がってきた。1993年の政権交代の経験を経て、90年代後半に「政治主導」が唱えられるようになったのは、こうした事情による。また、政治家と官僚は必ずしも対立しているわけではない。個別の政策分野では、族議員と官僚組織は既得権の維持で共闘している。官僚支配を打破する鍵は政治家の奮起にある。政策を方向付ける基本的な理念を政治家が提示し、選挙において国民がこれを選択し、国民の負託を受けて政治家が、政策立案を指揮するという構図が確立しなければ、官僚支配は続くであろう。

(山口二郎 北海道大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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