実利(読み)じつり

精選版 日本国語大辞典 「実利」の意味・読み・例文・類語

じつ‐り【実利】

〘名〙 現実利益実際上の効用実益
花柳春話〈織田純一郎訳〉題言(1878‐79)〈成島柳北〉「人々実益を謀り、実利を説き」

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デジタル大辞泉 「実利」の意味・読み・例文・類語

じつ‐り【実利】

実際の利益や効用。実益。「虚名を捨てて実利をとる」
[類語]実益利益ため裨益ひえき便益メリット・得る所・益体一利

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の実利の言及

【カーマスートラ】より

…バーツヤーヤナ(マッラナーガ)作であり,およそ4~5世紀ころに成立したと推定されるが,この成立年代はなんら確定的なものではない。古来,インドではダルマ(法),アルタ(実利),カーマ(性愛)を人生の三大目的(トリ・バルガ)とするが,バーツヤーヤナは特にカーマを学ぶ意義を強調してこの書を著したものである。彼は本書の最後で,〈この書は最高の禁欲と精神統一により,世人の生活に役立てるべく作られたもので,情欲を目的として編まれたものでない〉と述べている。…

【歴史】より

…しかし,インド人は現実に背を向けてきたわけではない。彼らが〈実利(アルタartha)〉と〈愛欲(カーマkāma)〉を〈法(ダルマdharma)〉〈解脱(モークシャmokṣa)〉と並ぶ人生の目的として掲げていたことはよく知られている。また王侯が刻ませた碑文には,歴年,王家の系譜,場所,事件などが具体的に記されており,彼らが〈過去〉〈現在〉に強い関心をもっていたことがわかる。…

※「実利」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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