実変数関数論(読み)じつへんすうかんすうろん

百科事典マイペディア 「実変数関数論」の意味・わかりやすい解説

実変数関数論【じつへんすうかんすうろん】

実関数論とも。実変数関数を一般的に研究する解析学の主要分野の一つ。微分積分学の確立以後,普通の関数論が複素変数の関数の分野に対象を拡張したのに対し,微分積分学の諸概念を精密・一般化することによりその内容深化・発展させたもの。関数の連続性・微分可能性・解析性等を必ずしも仮定せずにその性質を研究する。ルベーグ積分中核をなす。
→関連項目ジョルダン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「実変数関数論」の意味・わかりやすい解説

実変数関数論
じつへんすうかんすうろん
theory of function of real variables

単に実関数論ともいう。数学の一分科であって,実数値関数についての理論応用を研究する。フーリエ解析中心に,積分論がこの分野において発展した。最近では,関数解析に吸収されがちであるが,やや具体的で詳しい研究には,いまもこの呼称が使われる。

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世界大百科事典(旧版)内の実変数関数論の言及

【実関数論】より

…19世紀の中期に至り,微積分学は,その基礎的諸概念を確立し精密にするという方向に発展した。これが実変数関数論,すなわち実関数論の起りということができる。 関数の概念は解析学の基礎をなすものであるが,この概念はコーシー以前には直観的に漠然ととらえられていて,例えば,〈変数と定数とから組み立てられた式〉というような定義が通用していた。…

※「実変数関数論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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