室田新次郎(読み)ムロタ シンジロウ

20世紀日本人名事典 「室田新次郎」の解説

室田 新次郎
ムロタ シンジロウ

明治〜昭和期の桜研究家



生年
慶応2年8月27日(1866年)

没年
昭和5(1930)年8月4日

出生地
江戸・日本橋両替町

経歴
初め内閣印刷局に勤務し、40歳の頃に辞して日本橋槇町に靴店を開き「大和靴」などの発明に凝ったが失敗、幾ばくもなく慈善新聞の編修を経て、大正の初め東京小石川植物園の嘱託となる。明治35年頃に品川御殿山の桜が切り倒されるを見て擁護を志し、老木年輪を調べて比較研究し、ついに立木のまま樹齢を観る一種の勘を会得、樹齢研究家、桜の研究家として老樹斎の名で知られた。東京の桜の名木種類・樹齢・開花時期などを実地踏査、それらの故事来歴にも詳しかった。著書に「老樹名鑑」「東京府内史蹟名鑑」「東京府内時代人物名鑑」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「室田新次郎」の解説

室田新次郎 むろた-しんじろう

1866-1930 明治-昭和時代前期の桜研究家。
慶応2年8月27日生まれ。靴店などの商売に失敗,大正の初め東京小石川植物園の嘱託となる。東京の桜の名木の種類,樹齢,開花時期などを実地に踏査,それらの故事来歴にもくわしかった。昭和5年8月4日死去。65歳。江戸出身。号は老樹斎。著作に「老樹名鑑」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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